電力自由化とは

電力自由化とは

発送電分離では企業間のバランスが大切

公開日:2016.08.26
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発送電分離では企業間のバランスが大切
発送電分離は、発電と送電事業を切り離すことです。 分離することで、コストダウンや関連企業との癒着といった諸問題が解消されることが期待されています。 しかし、分離後も独占状態が解消されない懸念もあり、本当の意味で独占が解消されるかに注目が集まっています。

 

発送電分離が行われていない段階では、送電網を地元の電力会社が握っています。

地元の電力会社は電力の安定供給を義務付けられています。

そのため、電力自由化によって参入する新電力が倒産した場合などにも、送電網と自社の発電設備を活用して、電力供給を続ける必要があります。

いっぽう、安定供給を目指すことを目的として、発電量が不安定な電力会社が送電網に流せる電気の量が限定されることがあります。

安定供給のためにはある程度やむを得ないといえますが、新電力の参入や新エネルギーの活用の観点からはマイナスになってしまいます。

発送電分離では、こうしたマイナス面が緩和されることが期待されます。

 

独占の問題点

 

発送電分離では、発電事業者と送電事業者を切り離します。こうすることで、発電事業、小売り事業、送電事業のいずれにおいても、独占状態を解消できます。

では、そもそも独占状態だとどのような問題が生じるのでしょうか。まず、独占企業がコスト削減の努力を怠る可能性があります。

実際、地元の電力会社では、かかったコストに利益を上乗せする方式で電気代が決められてきました。

そのため、コストが上昇しても、利益を圧迫せずに済むという奇妙な構造になっています。もちろん、コストダウンを重視しすぎれば、電力供給が不安定化する可能性があります。また、原子力発電所をはじめとする各種の発電所でトラブルが増加すれば、人命に危機が及ぶことも考えられます。

ただ、こうした点は、独占状態が解消されても、適切な規制・監督を行うことでカバーできるとも言えます。

コスト削減への取り組みが不十分になるほか、関連する企業との癒着が発生する懸念もあります。

電力関連のビジネスを行うためには、独占企業と取り引きせざるを得なくなるからです。

発送電分離によって電力改革を仕上げ段階にして、こうした独占にまつわる問題を解消することが目指されています。

 

発送電分離の際には競争環境を平等に

 

発送電分離では、独占状態の解消が目指されています。しかし、単に独占状態を解消しただけでは、適切な競争環境が整わない可能性があります。

というのも、発電事業者の中でも地元の電力会社が大きなシェアを握り続けることが十分考えられるからです。

発送電分離に先立つ電力自由化では、割安な料金プランが多くの消費者の心をつかんだ事実があります。

いっぽう、明確な根拠のない不安感を理由に、電力会社の切り替えをためらっている家庭も多くあります。

そのため、地元電力会社が大きなシェアを握り続ける可能性があります。

そうなると、実質的に価格決定力を地元の電力会社が持ってしまい、競争が促進されない可能性があります。

発送電分離の際には形だけ実現するのではなく、目的がきちんと達成されるかどうかにも要注目です。

 

13発送電分離では