電力自由化とは

電力自由化とは

フランスにおける発送電分離とは

公開日:2016.08.22
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フランスにおける発送電分離とは
フランスは発電量全体の半分以上を原発でまかなっている国です。 日本の原発事故処理を支援し、今後も原発を活用するとみられています。 発送電分離の開放度はやや低めですが、これは電力の安定供給を優先したためです。 フランスの電力事情をみてみましょう。

 

フランスは、環境先進国とされるドイツの隣国です。フランスもドイツほどではないものの、環境に配慮した発電方式を取り入れています。

といっても、電源構成は大きく異なります。フランスは世界で最も原発を活用している国です。発電量全体に占める原発の割合は50%を超えています。

福島第一原発の事故後、ドイツはメルケル首相のもと、脱原発に向けた取り組みを始めました。

いっぽう、フランスは日本の原発事故への対処を支援する取り組みをするなどしており、脱原発の方針は定めていません。

したがって、今後も原発を活用し続けるとみられています。

 

フランスにおける発送電分離

 

フランスでは、ドイツと同様、日本に先立って発送電分離が実現しています。では、フランスではどのような形で発送電分離を実現したのかを見てみましょう。

フランスでは、発電事業や送電事業に垂直的に取り組む事業者が存在しています。

すなわち、発電事業と送電事業が分離されていはいるものの、分離の度合いは低いといえます。

分離の度合いが高ければ高いほど、市場原理が働きやすくなり、電力市場全体が効率化することに期待できます。

いっぽう、電力供給が不安定化することも懸念されます。フランスでは、市場の効率化よりも、電力の安定供給体制を優先したといえます。

ただ、発送電を一切分離しない場合と比べれば、送電事業の開放度合いは高いといえます。

したがって、垂直的に電力事業に取り組む事業者があるとはいえ、発送電分離を実現したことには一定の意義があったといえます。

 

フランスと日本の比較

 

フランスでは、電力供給の安定性が重視されました。では、すでに発送電分離を導入したフランスと、2020年の導入を目指している日本の置かれている状況を比較してみましょう。

まず、現在の日本では、災害などの場合を除き、停電が起こることはまれだといえます。そのため、多くの国民は、日本の電力供給は安定していると考えています。ただ、供給を安定させるために高めの電気代を払わされている可能性があります。

さらに、原発再稼働が遅れていることによって、原子力発電への依存度が高かった関西電力を筆頭に、各地域の電力会社では電気料金が上昇傾向にあります。

電力自由化が実現する2016年段階では、シェール革命などによって原油価格が低水準といえます。石油のみならず、他の資源も価格が低くなっています。

この資源価格が高騰すれば、火力発電の燃料費がかさみ、原発比率の高いフランスよりも発電に要するコストは高くなります。

こうした事情から、日本ではフランスよりもやや効率性重視の発送電分離方式が採用される可能性もあります。

 

07フランスにおけ