電力自由化とは

電力自由化とは

電力自由化参入を難しくするインバランス

公開日:2016.10.21
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電力自由化参入を難しくするインバランス
新規参入事業者にとっての大きな壁となるインバランスも、契約者の増加や新規参入事業者の淘汰によって徐々にそのリスクが低下していけば、安定した電力事業参入が実現します。電力会社と互角に渡り合うためにはリスクは承知のうえで乗り込み、だんだんと安定した経営に切り替えていくよりほかに方法はないと言えるでしょう。

 

2016年4月から始まった一般家庭を対象にした電力の自由化によって、先行して行われていた大規模マンション等への自由化と合わせ、完全自由化となりました。
新規参入事業者も多く、エネルギー関連ではガス会社を筆頭にガソリンスタンドやプロパンガス会社が参入してきました。
さらに、通信事業からは携帯電話会社にインターネットプロバイダ会社、小売業からはスーパーマーケットに家電量販店、ホームセンターなども参入しています。
まさに電力自由化は、電力会社が握っていた8兆円ともいわれる巨大な市場を開放することになったわけです。
この需要を巡って新たに新規参入したいと考えた事業者がたくさん出てもおかしくありませんが、そんな新規参入事業者を阻む壁がありました。
それがインバランスです。

 

新電力参入を阻む壁

 

PPSと呼ばれる新電力を担うのが、新規参入事業者です。
これらの新規参入事業者には、既存の電力会社にはない壁があります。
それがインバランスと呼ばれるもので、消費される電力と発電される電力の間にできる差のことを言います。
電力には、必要な量を必要な分だけ発電する同時同量が求められており、規模の大きな電力会社ほど実現しやすい仕組みになっています。
顧客の少ない新規参入事業者は需要の予測が難しく、供給を同時に行うことが困難であることから、30分の猶予を与える30分同時同量ルールが適用されています。
ただし、この同時同量を30分以内に実現できずに不足や余剰が発生した、いわゆるインバランスの状況に陥った時には、ペナルティーが課せられることになり、新規参入事業者にとっては痛い損失です。
この新規参入事業者に対するインバランス料金の発生が、電力自由化を完全に公平なものにしていないという声もあります。

 

電力供給の重要さ

 

公平でない面があるとはいうものの、電力供給というのはそれだけ大変でむずかしいことなのだから、そこに新規参入してくるならそのくらいの覚悟は必要ということだともいえます。
契約を見直そうとあちこち比較検討する利用者の側も、新規参入事業者にはこうしたペナルティーが課される恐れがあるとわかったうえでの新規参入であることを理解して、慎重に契約先を結ぶ必要があると考えるようになるでしょう。
新規参入事業者の方も始めのうちは手探りの電力事業だったのが、順調に顧客を増やしていくことができれば、インバランスのリスクも低くなっていきます。
新規参入事業者同士でだんだんと淘汰され、最終的には電力会社と張り合えるだけの事業者が残るのかもしれません。

 

電力自由化参入を難しくするインバ