電力自由化とは

電力自由化とは

海外では発送電分離をしてどんな問題にぶつかったか?

公開日:2016.08.23
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海外では発送電分離をしてどんな問題にぶつかったか?
発送電分離は世界に遅れをとっていると言われています。 先に実施しているイギリス、ドイツ、アメリカの事例を見てみると、必ずしも成功例ばかりではありません。 後進する日本はこのような問題点をどうクリアするか、注目が集まります。

 

以前のイギリスは、国営の中央電力公社が発送電についてのすべての業務を独占していました。
しかし、英国は大不況と呼ばれている英国病にかかっており、そこから逃れるために経済政策が掲げられた一つが発送電分離です。
これまで業務を一手に行ってきた中央電力公社は発電会社3社と送電会社1社に分割されて、それぞれ民営化されました。
さらに配電局も地域の配電会社として民営化された後に電力会社として新たに50社が新規に参入して、一気に電力自由化は進められることとなります。
自由に電力を売買できるようになったことで、1998年から2002年までの間は電気の卸売価格は40%も下がりました。
しかし、燃料として多く使われている天然ガスの価格が高騰したこと、または投資を怠って電力の供給能力が低下したことなどが重なり、一時期は下がった電気料金がまた上昇し始め、新たな問題となっています。

 

発送電分離と再生可能エネルギー促進を同時進行したドイツ

 

ドイツは脱原子力として再生可能エネルギーの拡大を目指していますが、さらに2009年第三次電力自由化の司令を受けた後に、発送電分離も同時進行しています。
再生可能エネルギーの拡大に伴い、発電分野では競争が起き、卸電力価格や既存の火力電源の稼働率が低下に追い込まれました
そのため、将来は電力が不足するのではないかという問題が持ち上がっています。
さらに、発送電分離によって発電分野が競争して生産性が上昇するという良い点も生まれましたが、設備投資やシステムの運用にはかなりの負担が伴いました。
電力自由化で規模の小さい企業が電力事業に参加して経済が活性化されたまでは良かったのですが、設備投資などの資金調達に困る企業も増えてきました。
資金繰りがつかないことから電力の供給が不安視されるようになり、大規模な停電を起こすのではという懸念も出てきています。

 

多くの企業が発電事業に参加したアメリカ

 

アメリカでは国全体で電力自由化が進んでいるのではなく、州によって状況は異なります。
しかし、電力自由化と発送電分離が行われてから、多くの企業が新たに電力の事業に参加しました。
カリフォルニアでは燃料費が2000年前後に高騰して発電コストも上がった後、その供給が滞って、ついに大規模な停電となってしまいました。
しばらくの間は輪番制で電力を使うという事態まで招いてしまったことで、多くの人は恐怖を抱いたようです。
現在も自由化は進められているのですが、自由化の流れは滞ってしまったと言っている人も多いのが現状です。

 

08海外では発送電