電力自由化とは

電力自由化とは

電気の安定流通を確保する発送電分離

公開日:2016.08.24
facebookでシェア twitterでつぶやく
電気の安定流通を確保する発送電分離
電力自由化によって発電や小売が自由化しても、送配電システムを現状維持にすることで電力の安定流通や設備投資不要で新規参入がしやすい、電気料金が安くなるなどのメリットが生まれます。一方で、大手電力会社の送配電システム独占による不都合が生じないよう発送電分離が採られています。

 

2016年4月から一般家庭などの電力消費の小規模な低圧利用者も含め、電力小売自由化が全面解禁されます。
これに先駆け、発電部門の新規参入も自由化されていましたが、送配電システムについては既存の大手電力会社が引き続き運用管理します。
電気が一般家庭や事業所などに届けられるためには、小売事業者と電気供給契約を結び、発電所で発電を行い、送配電システムを通じて電気を流通させて各利用者まで届けられます。
このプロセスのうち、小売事業と発電事業については自由化がなされていますが、送配電システムについては現状維持で自由化されていません。

 

現状維持によるメリット

 

なぜ、送配電システムが現状維持とされたかは、自由化後も電力の安定流通を確保するためです。
電気は貯めることができず、常に需給と供給を一致させる必要があります。
これを同時同量の原則といいますが、万が一、需給に見合った供給ができなくなれば停電が生じてしまいます。
停電リスクを回避するために、需給のバランスを取るべく送配電システムは1本化して共通利用することとしたのです。
これにより、万が一、新電力で供給が追い付かなくなっても、既存の電力会社から電気が送られるバックアップ体制が敷かれています。
新電力にとっても、電力供給にあたり送配電システムを設置、運用するという手間や莫大なコストを払う必要がないため、新規参入が容易となり、格安の電気料金を設定して顧客獲得ができるメリットがあります。
利用者にとっても、新電力を選ぶことで電気料金の節約やお得な特典を受けられるのはもちろん、停電リスクが回避され、これまで通り、電気の安定供給が受けられるメリットがあるのです。

 

発送電分離が必要な理由

 

もっとも、発電所や小売事業者は多様化するのに送配電システムは現状維持となると、不都合も生じます。
送配電システムを管理する大手電力会社が他社である発電事業者や小売事業者の運用状況などの重要な情報を入手できたり、一部の事業者に有利に流通をさせたり、逆に不利益を与えるなど不公平な取り扱いが行われるおそれがあるためです。
そこで、発送電分離のシステムを採り入れ、大手電力会社が送配電システムを保有、管理するものの他の事業者の電気を流通させるにあたって、何の利益も得ることがなく不公正取り扱いのインセンティブが生じないようにしています。
さらに規制を設けて不利益取り扱いの禁止や、情報の目的外流用を禁止し、大手電力会社と新電力が公正、公平な環境のもとで競争できるようになっているのです。

 

10電気の安定流通